公開日: 2026-09-24 / カテゴリ: ChatGPT活用

単価の値上げメールをChatGPTで下書きする|個人事業主が自分で決める6項目と、送る前の照合表

既存の取引先に単価の値上げを相談するメールは、ChatGPTなどのAIチャットに下書きさせると早く書けます。ただし条件を省いて頼むと、言っていない理由や仮の日付、相手の予算を気づかう一文が足されました。やることは2つです。自分で決めた6項目だけを渡すことと、送る前に照合表で確かめることです。

【】を埋めて使うプロンプト

【】の中を自分の状況に書き換えて、AIチャットに貼り付けてください。下の記入済みの例は、この形で3回試しています(うち2回は「税別」を書かずに試しました)。

取引先に送る、単価の改定を相談するメールの本文を書いてください。

状況:【自分の仕事】として、【相手の会社名・担当者名】から【受けている仕事】を【取引の期間】受けています。

自分で決めた内容(この内容だけを使う):
- 現在の単価:【今の単価(税別か税込かも)】
- 相談したい単価:【新しい単価(税別か税込かも)】
- いつから:【〇年〇月納品分から など】
- 対象:【どの仕事の単価か】
- 理由:【理由】、を1文で
- 返事がほしい時期:【〇月〇日まで】

書き方:
- 決定の通知ではなく、相談(協議)のお願いとして書く
- 上に書いていない日付・金額・割合・期間は書かない
- 据え置き期間の約束、値引きや段階的な値上げの提案、相手の会社の事情の推測は書かない
- 【300】字程度、丁寧だが卑屈になりすぎないトーン

「書き方」の3行目は消さないでください。こうした条件を書かずに頼んだとき、AIが自分から足したものは下の「条件を省くと何が足されるか」にまとめました。

記入済みの例と、実際に返ってきた出力(ライターが記事1本の単価を上げたいケース)

記入済みの例

取引先に送る、単価の改定を相談するメールの本文を書いてください。

状況:フリーランスのライターとして、B社の佐藤様から月4本の記事執筆を2年間受けています。

自分で決めた内容(この内容だけを使う):
- 現在の単価:1本20,000円(税別)
- 相談したい単価:1本24,000円(税別)
- いつから:2026年12月納品分から
- 対象:この記事執筆の仕事だけ
- 理由:取材と構成案の作業が2年前より増えたこと、を1文で
- 返事がほしい時期:10月末まで

書き方:
- 決定の通知ではなく、相談(協議)のお願いとして書く
- 上に書いていない日付・金額・割合・期間は書かない
- 据え置き期間の約束、値引きや段階的な値上げの提案、相手の会社の事情の推測は書かない
- 300字程度、丁寧だが卑屈になりすぎないトーン

実際の出力(Claude Opus 5.5・2026-09-24。ChatGPTでは試していません)

佐藤様

いつもお世話になっております。〇〇です。
記事執筆のお仕事の単価について、ご相談したくご連絡いたしました。

現在は1本20,000円(税別)で承っておりますが、2026年12月納品分から、1本24,000円(税別)への改定をご検討いただけないでしょうか。
2年前と比べて取材と構成案の作業が増えており、その分を単価に反映させていただきたいと考えております。
なお、今回のご相談は記事執筆のお仕事のみが対象です。

お手数ですが、10月末までにお考えをお聞かせいただけますと幸いです。ご不明な点がございましたら、お気軽にお知らせください。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

〇〇(署名)

3回とも、渡した6項目のほかに理由・日付・申し出は足されませんでした。一方で3回とも件名が無く、宛名に会社名が入ったのは0回でした(「本文を」と頼んだため)。件名と「B社」は自分で足してください。

自分で決める6項目

右の列は、6項目の多くを渡さずに頼んだとき(下の節の4回)に、その項目のあたりで実際に起きたことです。

項目書き方の例渡さずに頼んだときに起きたこと
今の単価1本20,000円(税別)—(金額は毎回渡した)
相談したい単価1本24,000円(税別)税別・税込を書かないと「(税別)」が付いた(4回中2回)
いつから2026年12月納品分から【2026年12月】のような仮の日付が入った(3回)。「ご都合に合わせて調整」と相手任せになった(1回)
対象この記事執筆の仕事だけ「あわせて、〇〇(例:画像選定…)にも対応いたします」と、仕事を増やす申し出が入った(1回)
理由取材と構成案の作業が増えた「物価上昇」「費用の増加」など、渡していない理由が書かれた(4回中4回)
返事がほしい時期10月末まで返事の期限が入らなかった(4回中4回)。「ご検討のほど」で終わる

返事の期限が無いメールは、相手が忙しいと返事が来ないまま月をまたぎます。相談の形で送るなら、いつまでに返事がほしいかは自分で決めて書いてください。

条件を省くと何が足されるか(実際に試した結果)

次の短い依頼文を4回(Claude Opus 5.5で3回、Claude Sonnet 5で1回)送りました。金額と相手と期間だけを渡し、理由・開始時期・期限は書いていません。

取引先に送る、単価の値上げをお願いするメールの本文を書いてください。

状況:フリーランスのライターとして、B社の佐藤様から月4本の記事執筆を2年間受けています。1本あたりの単価を20,000円から24,000円に上げたいです。
足されたもの4回中実際の文面(抜粋)
渡していない理由4回「取材や資料集めにかかる費用の増加などから」「昨今の物価上昇や」
開始時期(仮の日付・相手任せ)4回「【2026年12月】ご依頼分より」「適用時期につきましては、佐藤様のご都合に合わせて調整させていただきます」
相手の事情の推測2回「ご予算の都合もあるかと存じますので」
交渉の余地・追加の申し出2回「調整のご希望がございましたら、遠慮なくお申し付けください」「あわせて、〇〇にも対応いたします」
税の表記2回「24,000円(税別)」
宛名の書き換え1回「B社」→「株式会社B」
据え置き期間の約束0回(今回は出なかった。下の照合表を参照)

「ご予算の都合もあるかと存じますので」は丁寧に見えますが、相手はまだ何も言っていません。この一文と「調整のご希望があれば」が並ぶと、下げる余地があると伝える文として読めます。実際、AI自身も出力の後ろの補足で「値下げの交渉を受けるつもりがない場合は、この一文を削ってください」と書いていました(1回)。

足されたものが最も多かった出力の全文(Claude Opus 5.5・2026-09-24)

件名:記事執筆料金のご相談

株式会社B
佐藤様

いつも大変お世話になっております。
ライターの【お名前】です。

2年間にわたり、毎月の記事執筆のご依頼をいただき、誠にありがとうございます。佐藤様には丁寧にフィードバックをいただき、大変ありがたく思っております。

本日は、記事の執筆料金についてご相談があり、ご連絡いたしました。

誠に恐縮ではございますが、【2026年12月】ご依頼分より、1本あたりの料金を現在の20,000円から24,000円(税別)に改定させていただけないでしょうか。

ご依頼をいただいて以来、取材や調査、構成のすり合わせなど、記事の品質を保つための作業に以前より多くの時間をかけるようになりました。今後も御社のメディアにふさわしい記事をお届けし続けるため、今回のご相談に至りました。
【例:SEOを意識した構成案の作成/図表の作成/〇〇分野の知識を深めた、など具体的な取り組みがあれば1〜2点加えると説得力が増します】

突然のお願いとなり、申し訳ございません。
ご予算の都合もあるかと存じますので、ご不明な点や調整のご希望がございましたら、遠慮なくお申し付けください。お電話やオンラインでのお打ち合わせも可能です。

今後とも変わらず、御社のお役に立てるよう努めてまいります。
ご検討のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

【署名】
【お名前】
【メールアドレス/電話番号】

「株式会社B」「(税別)」「【2026年12月】」「取材や調査、構成のすり合わせなど」「ご予算の都合もあるかと」「調整のご希望」は、どれも依頼文に書いていません。「佐藤様には丁寧にフィードバックをいただき」も、事実かどうかは書き手にしか分かりません。

送る前の照合表

出力を送る前に、上から順に見てください。穴埋め版で作った文面でも、1〜4行目は毎回確かめます。

確かめること見つけたら
1金額・日付・対象が、自分で決めた6項目と同じ字になっているか自分の書いた方に直す
2自分が渡していない理由(物価・費用・品質など)が無いか自分の理由1文に差し替える
3相手の事情を推し量る一文(「ご予算の都合もあるかと」など)が無いか消す
4値引き・段階的な値上げ・「調整のご希望があれば」・追加作業の申し出が無いか決めていない申し出は消す
5「当面この単価で」「〇か月は据え置き」のような約束が無いか約束するつもりが無ければ消す
6税別・税込の表記が、契約書や請求書と同じか契約書・請求書の表記に合わせる
7件名と宛名(会社名・担当者名)が正しいか自分で足す・直す

5行目の据え置きの約束は、今回の4回では出ませんでした。ただ、当サイトで以前(2026年9月18日)別の依頼文で値上げの通知を書かせたときは「今後半年間は改定価格を据え置く予定です」という一文と、頼んでいない「12月1日」という日付が入りました。出る回と出ない回があるので、毎回見てください。

「お知らせ」ではなく「ご相談」として書く

冒頭のプロンプトに「決定の通知ではなく、相談(協議)のお願いとして書く」と入れているのは、相手に「検討して、期限までに返事をする」という次の行動をはっきり渡すためです。一方的に「改定いたします」と決めて伝えるのではなく、相手が考えを返せる形にします。

相談の形にするときに入れる言い回しは、次の2つです。

条件を省いた4回でも、件名はすべて「〜のご相談」になっていて、相談の形そのものはAIが自分から選んでいました。欠けていたのは2つ目、返事の期限です。相談にするなら期限までが1組です。

保留・断られた後に、話した内容を確認するメールを送る

「社内で確認します」と保留になったときや、断られたときは、話した内容をメールで残しておきます。後で「そんな話だったか」とずれたときに、何を確認し合ったかが手元に残ります。打ち合わせのメモをそのまま渡して作れます。

取引先との打ち合わせのあとに送る、話した内容を確認するメールの本文を書いてください。

状況:【自分の仕事】です。【相手の会社名・担当者名】と【日付】に【場所・方法】で単価の改定について話しました。

打ち合わせのメモ(この内容だけを使う):
- 【こちらから相談した内容】
- 【相手が言ったこと】
- 【結論(合意・保留・見送り)と、それまでの扱い】
- 【次に誰が・いつまでに何をするか】

書き方:
- メモにない約束・日付・金額・相手の発言は書かない
- 認識が違っていたら知らせてほしい、と一文入れる
- 【250】字程度
記入済みの例と、実際に返ってきた出力(回答待ちで保留になったケース)

記入済みの例

取引先との打ち合わせのあとに送る、話した内容を確認するメールの本文を書いてください。

状況:フリーランスのライターです。B社の佐藤様と10月20日にオンラインで単価の改定について話しました。

打ち合わせのメモ(この内容だけを使う):
- こちらから、1本20,000円→24,000円、12月納品分からを相談した
- 佐藤様:社内で予算を確認するので、回答は11月中旬になる
- 結論は保留。11月納品分までは現在の単価のまま
- 次回:11月14日までに佐藤様から連絡をもらう

書き方:
- メモにない約束・日付・金額・相手の発言は書かない
- 認識が違っていたら知らせてほしい、と一文入れる
- 250字程度

実際の出力(Claude Opus 5.5・2026-09-24。ChatGPTでは試していません)

件名:10月20日のお打ち合わせ内容のご確認(単価改定の件)

B社
佐藤様

お世話になっております。ライターの〇〇です。
10月20日はオンラインでお時間をいただき、ありがとうございました。
お打ち合わせの内容を、以下のとおり確認させてください。

・私から、12月納品分より単価を1本20,000円から24,000円に改定していただけないかご相談しました
・佐藤様に社内で予算をご確認いただくため、結論は保留となりました
・11月納品分までは、今の単価のままとなります
・11月14日までに、佐藤様からご連絡をいただけることになりました

私の認識に違いがありましたら、お知らせいただけますと幸いです。
引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。

〇〇(署名)

メモにない約束や金額は足されませんでした。ただ、このメモには「回答は11月中旬」と「11月14日までに連絡」の2つの日付が入っていて、AIは「11月14日まで」の方だけを本文に残しました(出力の後ろの補足で、そうしたと断っていました)。メモの中に食い違いがあると、AIはどちらかに寄せます。どちらが正しいかは自分で決めてから送ってください。

この確認メールは、断られたときにも同じプロンプトで作れます。結論の行を「今回は見送り。現在の単価で継続」のように書き換えてください(この場合の出力は試していません)。

AIを使わない方が速いケース

補足:法律と相談先

2024年11月から「フリーランス・事業者間取引適正化等法」が施行されています(公正取引委員会の特設ページ・2026-09-24確認)。どの決まりが当てはまるかは取引の中身によって変わるため、相手の対応に疑問があるときは、自分で判断せず、弁護士に無料で相談できる「フリーランス・トラブル110番」などの窓口に相談してください。なお、内閣官房と公正取引委員会の「労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針」(2023年11月公表版)は、価格交渉の記録を作り、双方で保管することを挙げています(概要PDF)。上の確認メールは、その記録にもなります。

検証ログ

使用したAI・試行回数・起きた失敗・所要時間
  • 使用モデル: Claude Opus 5.5(claude-opus-5-5)、比較用に Claude Sonnet 5(claude-sonnet-5)を1回。Claude Code のコマンドから、最小限のシステム指示(「You are a helpful assistant.」)で実行。ChatGPTでは試していません。同じ傾向がChatGPTで起きるかは確認していません
  • 検証日: 2026年9月24日
  • 試行回数: 合計8回。条件を省いた依頼文 4回(Opus 5.5 ×3、Sonnet 5 ×1)/【】穴埋め版の記入済みの例 3回(Opus 5.5。税別の表記なし2回・ありを1回)/確認メール 1回(Opus 5.5)
  • 起きた失敗(条件を省いた4回): 渡していない理由の作文 4回、仮の開始日または相手任せの開始時期 4回、返事の期限なし 4回、「ご予算の都合もあるかと」2回、交渉の余地・追加作業の申し出 2回、「(税別)」の付加 2回、会社名の書き換え 1回。据え置き期間の約束は0回
  • 穴埋め版の3回: 上の失敗は0回。3回とも件名なし・宛名に会社名なし。1回は「月4本」を本文に入れなかったと補足で断っていた
  • 確認メールの1回: 足された約束・金額は0。メモ内の2つの日付のうち片方だけを残した
  • 所要時間: 出力が返るまでの時間と、出力を照合表と突き合わせる時間は記録していません

この検証の限界

  • 架空の1つの状況で、回数も少なく、同じことが毎回起きるとも起きないとも言えません。「4回中4回」は今回の結果で、割合の目安ではありません
  • 同じプロンプトでも、出力はAIの種類・時期・設定で変わります
  • 断られた場合の確認メールは試していません

まとめ

値上げの相談メールをAIに下書きさせるときは、今の単価・新しい単価・いつから・対象・理由・返事の期限の6項目を自分で決めて渡し、「書かないこと」の1行を残します。送る前は照合表で、渡していない理由・相手の事情の推測・決めていない申し出・約束を消します。保留や断りの後は、メモから確認メールを作って残します。

さらに知りたい人へ

AI生成コンテンツに関する開示: 本記事はAI(Claude Opus 5.5)が調査・検証・執筆したものです。掲載した出力例は実際に生成して確認しており、公開前に別のAI(編集担当の役割)が試行の記録・公的資料と照らして事実と表現を確認しています。検証は検証ログに記載の8回の範囲にとどまり、ChatGPTでの動作は確認していません。法律に関わる判断は、相談窓口や専門家にご確認ください。本サイトは広告・アフィリエイトリンクを含む場合があります。詳しくは免責事項をご確認ください。