公開日: 2026-09-23 / カテゴリ: ChatGPT活用

毎回のコピペをやめる|ChatGPTのカスタム指示とGPTsで自分の型を仕組みにする

送信前チェック・議事録・断りメール・顧客情報の置き換えなど、これまで紹介したプロンプトを、場面が変わるたびに毎回貼り直している——という段階の人向けの記事です。結論は、固定してよいかどうかは「繰り返し使うか」と「案件ごとに変わる情報を含むか」の2点だけで判定できるということです。本記事ではこの基準を使い、既存4記事(送信前チェックリスト・議事録・断りメール・顧客情報の置き換え)で紹介したプロンプト・基準を、固定に向くものと向かないものに仕分けます。カスタム指示とGPTsという2つの機能の違いも、画面の操作手順ではなく「全体に効く設定か」「用途ごとに切り出す設定か」という2軸で整理します。

ひとりで受託・個人事業をしていて、複数の場面のプロンプトをすでに使い分けている人向けです。GPTsをOpenAIのGPTストアに公開する手順、Zapier・Makeなど外部ツールとの連携、カスタム指示の画面上の操作手順、入れてよい情報の詳細判断(これはX1の主題です)には踏み込みません(後述します)。

この記事の前提と、扱わないこと

この記事の位置づけ

打ち合わせから入金確認までをつなぐ業務フロー設計(以下P1)が工程の全体像を扱うハブだとすれば、本記事はその工程で使うプロンプトをどう保管し、どう使い回すかを扱うハブです。送信前チェックリスト(C6)・議事録の3ステップ(C1)・断りメール(C7)・X1で紹介したプロンプトは、それぞれの記事の中では「その場面で使う1本」として書かれています。本記事はこの4本を横断し、「毎回貼り直すもの」と「一度書いて固定してよいもの」に仕分けます。

カスタム指示とGPTs:「全体に効く設定」と「用途ごとに切り出す設定」

ChatGPTには、会話の前提を保存できる機能が複数あります。この記事では画面名やメニューの場所には触れず、次の2軸だけで整理します。

この2軸のどちらを使うかを決めるのに必要なのは、「その前提を、次にどの会話でも使いたいか(全体向き)」「特定の作業のときだけ使いたいか(用途向き)」という問いだけです。画面の名称や設定手順は変わることがあるため、判断の軸自体を覚えておくほうが長持ちします

具体的な設定手順・文字数の上限・保存内容の学習利用有無といった詳細は、2026-09-22時点でopenai.com・help.openai.comへの直読ができておらず、この記事では確認できた範囲を超えて断定しません。実際に設定する際は、OpenAI公式ヘルプでご確認ください。

参考:他のAIチャットにも同様の2層構造がある

「全体に効く設定」と「用途ごとに切り出す設定」という分け方は、ChatGPTに限った考え方ではありません。参考として、Claude(Anthropic)のヘルプセンター(support.claude.com、2026-09-22確認・一次情報として直読可)では、次のような構造が案内されています。

これはChatGPT側に同じ名称・同じ機能が存在するという意味ではありません(ChatGPT側にProjects相当の機能があるかどうかは、openai.comへ到達できないため本記事では確認できていません)。ここで言いたいのは、「全体に効く層」と「用途ごとに切り出す層」を分けて持つという発想自体は、特定のサービス1つに限った話ではなさそうだ、という点だけです。

固定してよい情報/してはいけない情報の判定基準

カスタム指示に何を書いてよいかは、この記事では詳しく扱いません。すでにX1で判定基準を扱っているため、そちらの結論をそのまま使います。

この文を、相手(取引先やその関係者)以外の誰かが読んだとして、相手が困る情報が1つでも入っているか。

X1の基準1は、AIチャットに貼る文章そのものの判定基準として書かれたものですが、カスタム指示に「常設」する情報にも同じ基準がそのまま使えます。むしろカスタム指示は一度書けばその後の全会話に効き続けるため、案件固有の実名・金額・非公表情報のような「相手が困る情報」を書き込んでしまうと、次の別の案件の会話にもその情報が前提として乗り続けるリスクがあります。単発の会話に貼るより影響範囲が広い分、この基準はカスタム指示にこそ強く効くと考えられます。

固定してよいのは、屋号・普段のトーン・チェック基準のように固有名詞を含まない、繰り返し使う前提です。固定してはいけないのは、案件ごとの実名・金額・非公表情報のようにその案件にしか当てはまらない事実です。詳しい線引きの表・仮名の戻し忘れ防止の運用は、X1側の記事にまとめています。

実例:既存4記事のプロンプトを固定向き/固定に向かないに仕分ける

ここからが本記事の中心です。これまで公開した4記事で紹介したプロンプト・基準を、実際に仕分けます。見るのは「繰り返し使うか」「案件ごとに変わる情報を含むか」の2点です。

記事紹介した内容固定して使えるもの固定に向かないもの
送信前チェックリスト(C6)12項目のチェック観点(事実4・敬語宛名3・体裁3・判断2)12項目のカテゴリ・観点そのもの。 毎回同じ観点で確認するので、「送信前は次の12項目で確認して」とカスタム指示に常設する使い方に向きます確認対象になる個々のメール文面・相手情報。これは会話ごとに変わるので固定できません
議事録の3ステップ(C1)決定・保留・アクションへの分類ルール(「メモに無いことを補わない」「期限不明は『(期限記載なし)』と明記」等の制約)分類ルールそのもの。 毎回の打ち合わせで同じ制約を書いているなら、カスタム指示または議事録専用のGPTsに常設できます打ち合わせメモの内容そのもの。案件ごとに全く違うので固定の対象外です
断りメール(C7)AIに渡す4つの材料という「聞き方」の型(関係継続意向・理由の開示レベル・代案の有無・断りの強さ)4項目という質問のフレーム自体。 「断りメールを書くときは、この4点を必ず私に確認してから書いて」とカスタム指示・GPTsに持たせられます4項目それぞれの答え。相手や状況ごとに変わるため、答えの中身までは固定できません
X1基準1(困る情報が1つでもあるかの判定)・基準2(対応表を1箇所に集約し納品直前に照合)判定の問いかけ自体。 「文章を渡す前に、相手が困る情報が無いか必ず確認して」という運用ルールとして常設できます対応表の実データ(実名⇔仮名の組み合わせ)。これは前節の基準どおり、そもそもカスタム指示に書いてはいけない情報です

表から見えるのは、「ルール・観点・型」は固定に向き、「その場で発生する固有の事実」は固定に向かないという一貫した線です。プロンプトを丸ごと固定するか丸ごと貼り直すかの二択ではなく、プロンプトの中の「骨格」と「毎回埋める部分」を分けて考えるのがこの記事の実用ポイントです。

「毎回埋める部分」を【 】で空欄にしておけば、プロンプトの型 穴埋めツールで空欄ごとに入力し、埋め漏れがない状態でコピーできます。

記入例:カスタム指示に書く文章の組み立て方

上の表で「固定して使えるもの」に分類した骨格は、そのままカスタム指示の文章として組み合わせられます。以下は、C6の12項目とX1の基準1を組み合わせた例です。これは実際にChatGPTへ入力して出力を確認したものではなく、これまでの4記事で検証済みのルールを文章としてまとめ直しただけの記入例です(この点は次節の検証ログで改めて明記します)。

カスタム指示に書く文章の組み立て例
私は個人事業主として一人で仕事をしています。以下を、以後のすべての会話で
踏まえてください。

# 基本方針
・文章を送信用に作るときは、メモや会話に書かれていない事実(日付・金額・
  固有名詞・約束)を補わないでください
・送信前チェックとして、事実(日付・金額・固有名詞・未確定事項の断定)、
  敬語・宛名の妥当性、体裁(署名欄の自作の有無等)、送ってよい約束かどうか
  の4カテゴリで気になる点があれば指摘してください
・文章に取引先の社名・担当者名・非公表の情報が含まれる場合は、伏せ字にする
  必要がないか確認を促してください(対応表そのものはここには書きません)

この例文自体に「実際の出力」は添えていません。カスタム指示は会話の前提として効く設定であり、1回の入出力を試すような検証になじまないためです。この点も含め、次の検証ログで詳しく説明します。

AIを使わない方が速いケース

1回しか使わない、あるいは条件が毎回大きく変わるプロンプトは、カスタム指示やGPTsに固定するとかえって手間が増えることがあります。時間を計測したわけではないので、数字では言いません。 ここで説明できるのは、次の構造的な理由です。

カスタム指示・GPTsに固定する価値が出るのは、同じ前提を繰り返し使う場合です。逆に、その場限りの案件固有の情報(今回だけの特殊な条件、一度きりの相手の事情など)をカスタム指示に書き足すと、次の案件の会話にもその前提が乗り続けてしまいます。使い終わったら消す、次の案件用に書き換える、という管理が発生し、「保存しておいて楽をする」はずが「都度メンテナンスする」に変わってしまいます。 これは、都度コピペで渡すより工程が1つ増えている状態です。

見分け方は単純です。

1回限りの依頼や、毎回ゼロから条件が変わる相談に対して、無理にカスタム指示・GPTsへ整えようとする必要はありません。むしろそのまま都度コピペで渡すほうが、書き換え忘れ・消し忘れという新しい事故の芽を作らずに済みます。

検証ログ

本記事は、新しいプロンプトの実行検証を行っていません。 これまでの記事(C6・C1・C7・X1)は、実際にChatGPTまたはClaudeにプロンプトを入力し、出力を確認した記録を検証ログとして載せています。本記事はそれと性質が異なり、すでに検証済みの4記事の内容を、固定に向くかどうかという基準で分類し直した整理記事です。そのため、この記事に「試行回数」「失敗例」はありません。前節の記入例も、新規に実行して出力を得たものではなく、既存の検証結果を文章としてまとめ直しただけのものです。

機能の存在・境界について確認できた範囲は次のとおりです。

この記事の限界

まとめ・次に読むべき記事

カスタム指示とGPTsの違いは、「全体に効く設定か」「用途ごとに切り出す設定か」という2軸で考えれば十分です。固定してよいかどうかは、「繰り返し使うか」「案件ごとの固有情報を含むか」の2点で判定できます。これまで公開した4記事のプロンプトのうち、観点・ルール・型といった骨格部分は固定に向き、案件固有の事実は都度渡すという線引きが、実際に仕分けてみて一貫して見えました。

値上げ・単価交渉メールやクレーム対応の可否、自分の文体を覚えさせる方法などは、今後の記事で扱う予定です。

AI生成コンテンツに関する開示: 本記事はAI(Claude Sonnet 5)が調査・執筆したものです。検証ログに記載のとおり、本記事は新規のプロンプト実行検証を行っておらず、既存4記事(送信前チェックリスト・議事録・断りメール・顧客情報の置き換え)の検証済み内容を分類・整理したものです。ChatGPT側の設定名称・仕様は、openai.com・help.openai.comへの一次情報アクセスができなかったため断定していません(2026-09-22時点で403を確認)。Claude側の機能説明はsupport.claude.comの一次情報(2026-09-22確認)に基づいています。法務・税務に関わる判断は必ず専門家にご確認ください。本サイトは広告・アフィリエイトリンクを含む場合があります。詳しくは免責事項をご確認ください。